映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』

先日は四半世紀ぶりの開襟シャツ。
今度は四半世紀で初のオンタイム・エヴァ。

だいたい流行りに乗っかるのは遅い。ものすごく。

アニメ版を観たのも7,8年前。
それが先日たまたまテレビで庵野秀明特集を観て、表現と向きあう監督の姿にまんまと惹かれ、半ば衝動的にチケットを予約し、未踏だった:序:破:Qを一気に鑑賞からの映画館へ。

正直、設定とか用語とか、かなり分かってないと思う。それでもその世界観とか登場人物とか彼らの葛藤とか、唄とか言葉とか、独特の間やカット割なんかにも、とにかくスクリーンからほとばしるパトス(←使ってみたかった)に、圧倒されながらも引くことも置いてかれることもなく、見事にワールドに惹き込まれたわけで。

まあ、映画のこと独り言ちてもつまらんか。

遺しておこうと思ったのは、この監督の私小説のような物語に、苛立ちもカタルシスもフラフラと交わるような共感のなか、この一連での思わぬ再発見があったこと。

きっかけ、というか誘い手は、宇多田ヒカル『Beautiful World』

映画から離れてもずっと身体のなかを響きわたり、ザワザワと心揺さぶられ。イチド、内ニ籠モル。
あのS-DATよろしく延々とリフレイン。
ヤガテ、外ニ出ル。散りはじめた桜並木の下をあてもなくぶらり、ジワジワと気づかされ。

――この季節に流れる時間に一瞬だけ取り残されて、すべてを惚けて見つめてみれば――

そんな超限定的超時空所作が、自分の重心軸にはとてもとても大切なことだったんだと。

まあ、たぶん誰にも分からんだろうけど。
四半世紀でみえてきた「中二の病の癒やし方」とでも言えばいいのか笑…えねえけど、笑えばいいと思うよ。

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